天使のような悪魔の笑顔で…

比呂人のＣＲＯＳＳ ＯＶＥＲです。

全員そうだけど、なんか切ないっすね…（泣）
愛葉に対する想いが、痛いほど伝わってきますわ。

こんなに想われて、愛葉は幸せ者っすねぇ。
羨ましい限りだ・・・（遠い目…/笑）

６月
「オレにお前の絵を見せたのは那智だ。
オレが中学２年で、お前らは１年で
出会ったばかりの頃だった」
「那智に無理やり手を引かれて
美術室に連れて行かれて」
「人見知りで口もきこうとしないお前の前で
那智が自分のことのように
お前の絵をオレに見せた」
「那智はさ、お前のこと
本当に好きなんだな。
あいつ、お前の絵の１番のファンだろ」
「オレだってそうだよ。
那智に負けないくらい、お前の絵が好きだよ。
だから、今のお前は見てられない」
「オレ、お前に何をしてやればいい？」

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７月
「ずっと兄貴みたいなもんだって思ってた」
「お前が勉強で困ってるときも
那智とケンカしたときも
いつも面倒を見てきたから」
「高校に入学してきた那智とお前は
ちょっと背が伸びたくらいで
全然変わりはなかった」
「でも突然、お前は描けなくなった
理由は、前と一緒……」
「そこまで知っていても、オレには何もしてやれ
ない」
「お前の辛さを変わってあげたくても、
それが出来ない自分が悔しい」
「兄貴みたいなもんだって……
こんなときに何もしてやれねーんじゃ
兄貴でもなんでもねーよっ」

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８月
「お前さ、オレがいなくなっても
そうやって、笑っていられる？」
「お前に黙っていることがあるんだ。
大切なことなのに、
今のお前にはまだ話せない」
「絵を描いてるお前を
見てるのが好きだった」
「優しい目でキャンバスをみつめ、
引き寄せられるみたいに筆をすべらせる」
「校庭から廊下から
よくお前の姿を見ていたんだ」
「だからもう少し
お前がまた絵を描けるようになるまでは
そばにいてやりたいって思うんだ……」

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９月
「修学旅行か。
自分が行ったときはあっという間だったのに。
待たされる側になると長いもんだな」
「悪いけど、オレ、お前がいない間に
たぶん答えを出すと思う」
「本当はずっと前から
決まっていたんだ」
「ただ、お前を見て、那智を見て
ただ結論を先延ばしにしていただけ」
「そんなかっこわりぃこと
いつまでもやってるわけにいかねーし」
「とにかく
早く帰って来いよ。
話はそれからだろ」

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１０月
「最近の那智は不機嫌だった。
話しかけても相槌くらいで
目が合ってもすぐにそらす」
「勘がいいあいつのことだ
きっとオレのことも
なんとなく気付いているはずだ」
「でも、まだ話してやれない。
家のこともあるし」
「もし、あいつがオレに
特別な感情を持っているなら、尚のこと」
「離れることを決めたとたん
時間は無常にも早くなる」
「オレに残された時間はあと少し。
その間にオレはお前らに
何をしてあげられる？」

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１１月
「ロス行きを伝えたときの
お前の顔が忘れられない」
「あんな顔、見せるなよ。
しかも、お前、泣くし」
「危うく、オレ、
手、出しそうになってるし。
マジ、洒落になんねー」
「留学を決めてから
どんどん余裕がなくなってくる」
「今のお前を残していくことなんて
できねーよ」
「本当は、学校とか親とか、全部無視して
お前を無理やりさらって行きてーよ」
「でも、そんなわけにはいかないから
オレは今できる精一杯のことを
お前にしてやるだけ」
「だから、お前もがんばれよ」

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１２月
「那智とお前はいつも一緒だった」
「２人とも小さくてガキで
泣いたり笑ったりいつもうるせーし
でも、マジ、妹みたいにかわいかった」
「那智はお前の姉貴みたいな存在で
いつもマイペースなお前のことを
心配したり、急かしたり」
「でも、あいつ、
絵を描くお前のことをとても自慢にしてたんだぜ」
「悪かった。
お前を巻き込んで」
「オレのせいで
お前がケンカする必要なんてねーだろ」
「だからもう泣くなよ。
オレ、お前が泣くの、見たくねーよ」

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１月
「最近のお前、どんどんかわいくなっていくな」
「お前の中で、何かが変わってるわけ？
それともオレが
日に日にお前にハマってるってこと？」
「すっげ気になるんだけど。
答えによっては、
オレ、嫉妬で何するかわかんねーよ？」
「でもさ、一番気になってるのは
お前の絵のこと」
「オレは何があってもオレの道を進む」
「もう決めていることなのに。
それなのに、お前がそんなんじゃ、
オレ、お前を置いていけねーじゃん」
「がんばれよ。
オレも応援してるから」

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２月
「こうなることは予想していた。
芝崎の家を考えれば、当然のことだ」
「ただ実際、その場に身を置いてみれば
やっぱ予想以上にキツイ」
「あーあ、
お前に会いたいよ」
「暇があればお前のことを考える。
声とか顔とか思い出して
今すぐお前に会いたくなるんだ」
「ヤバイな、オレ。
次にお前に会ったとき、
冷静でいられる自信がねーよ」

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３月
「やっぱりお前が必要だから
どうしても連れていきたい」
「荷物とか、そんなのどうでもいいから
お前がいれば、それでいいから」
「オレの勝手な思いかもしれないけど
オレにはお前が必要で
お前には絶対にオレが必要なんだ」
「だから大人しくオレについて来いよ。
お前の全部をオレが引き受けてやるから」